何だ、この大雪は(2001

 

日毎に体力、気力の衰えを自覚し少し不安を感じつつも渓の故郷「長棟川」への思いは断ち切れず、4/2(月)に単独釣行を決行しました前夜もまだ迷いがあり(長棟の時はいつも)布団から起き出しコーヒーを一杯飲み干してやっと決意できた次第。3:00に長岡IC 出発、空には星が出ている。寒いものの雨の心配はなさそう。5:00  富山IC から41号線に入り1件目のコンビニに立ち寄る。まだ真っ暗だというのに駐車場にセキレイが一羽歩いている。近づいても飛んで行かない。見えないのだろうか?早起き鳥だ。ここからが予定外の連続、まずは第一発電所への林道が除雪されてない。神通川を渡った所で車止め。これは想像以上の残雪がありそうだ。明るくはなったが一瞬迷う。朝食を取り落ち着く事にした。ここまで来たんだし取りあえず発電所へ行き本流を見る事に。やたら寒い、しみ出しが凍っている。 発電所に到着して本流を見ると平水以下の水量だ。思わず竿を出したくなるも我慢し送水管を見上げると階段に積雪はなし。お宮さんに手を合わせ決意する。階段を見上げると早速カモシカに再会 でき633段を登り始める。途中から積雪もあり四苦八苦。年か、運動不足か、酒か、煙草か、とにかくキツかった。息は切れ切れ脚はがくがく。5回程休んだか 上の林を見上げると完璧に雪に覆われている。靴をどうしようか、トレッキングシューズだ。長靴を持ってくるべきだった。スパッツも無い。胴長は疲れるし滑って危なそうだ。林道は雪崩れでトラバース箇所が幾つもあるだろう。結局紐を硬く結んでこのまま行くしかない。林道に着いたものの積雪は50cm以上で路肩も出ていない。しかも昨日か一昨日に新雪が20cm程降ったようだ。振り返らずひたすら奥山を目指す。長棟はまだ完全に冬だ。晴れているのがせめての救い。かんじきが欲しいなあ~。8:30奥山分岐着。ゲートは開いているが何の意味もない。ここからは下りで南斜面、路面が出ているかもと進むが発電所までほとんど雪。8:50奥山発電所着。感慨深く長棟川を見下ろす。とうとう今年も来る事が出来た無論人の気配などなし。素晴らしく綺麗な水だが水量が極めて少ない。驚い たことに河原が1m以上の雪に覆われている。数年前の3/20頃に入渓した時よりも多い。予定では大池谷を釣る筈なのだが、この調子だと大池はスノーブリッジか完全に埋まってそうな気がする。寒いとはいえこの天気、本流は雪シロで増水するのは確実だ。困った、どちらがいいのだ。胴長に着替え竿を出し大池出合迄釣って決めよう。雪の上から滑り降り竿を出す。何とも良い気分だがアタリ無し。次のポイントでアタルが合わせられない、かなり食いが浅い。大池出会いの対岸でやっと1匹(24、5cm)感激し思わずキスしてリリース。長棟川に感謝。大池を覗くと水量はあるが雪も凄いなあ。結局は本流の魅力に負け水量に気をつけ10匹もしくは12:00迄と心に決め遡る。この時期に本流を行くのは6.7年振りだろうか。竿を出すが暫くアタリなしが続く。雪シロが気になりどんどん進む。見慣れた大きな淵に出る。確か6.7年前にここの淵の手前で尺物を釣り上げ、一服し振り返ったら、一瞬にして雪シロで濁流化してたのに驚き慌てて飛び込み対岸にずぶ濡れで辿り着いた場所だ。竿を折ったけなあ~。淵でねばることに。底の方でアタリがあるものの食いつかない。振り込んで5.6回目の時、目印が沈んで行かない。おかしいラインはたるんだまま、直後にググッと持ってかれる。来たあ!竿がしなる大物か?引き寄せようとするがなかなか寄らない。姿が見えた。でかい! 腰からタモを出す。(先日、守門川での取り込み失敗からタモをぶら下げる)慎重に取り込む。36cmあった。ここで28cmをもう一本上げた。もうこれで満足。淵を上がると巨岩のゴーロ、いつもは岩の上を伝って行くのだが岩の上には50cmの雪、おそるおそる踏みしめ何とかクリアーする。手が真っ赤だ。その後、淵だけを狙い数匹釣れる。11:18やって来た、あっという間に濁流と化し増水、渡渉は完全不可、幸い用心して林道側に居た為安心。

わずか2時間弱の釣りだったが満足し岩魚を処理し昼食を済ませ出発。山肌に雪が有り滑って登りにくいなあ。ここも以前登った気がする。ケンスイでなんとか林道へ辿り着く。気温が少しあがった為、朝よりも歩きにくいしトラバースがきつい。13:30奥山出合15:00第一発電所  階段を下りるのに脚がふらつき四苦八苦、気晴らしに数えながら降りたら630段だった。渡辺さん、3段違うよ。下は気温が高い。ここでテントを張って宴会だったら最高に幸せなのだが。ビール!酒!塩焼き!  特にビールが欲しい。叶わぬ夢は次に明日は仕事。沢の水を飲みふらふらと車止めへ、かみさんがフキノトウとかいっていたが、しゃがむのも億劫でごめん。 ビールまであと3時間の我慢。今年の雪の量は想像以上でした。過去10数年3月から4月に必ず入渓してきました がこの時期にこれほどの雪は初めて、そして体力的にもこんなキツかったのも久し振りでした。こちらは日頃の不摂生が祟ったのですから仕方ないですね。今年は例年になくやる気が出て県内の渓を数回歩いたのですが長棟川へ行くとなると緊張感が違いますね。これほど知り尽くした渓にもかかわらず。本当に素晴らしくも厳しい渓ですね。今年の林道除雪はいつになるでしょうか?連休明けになるかもしれません。それと私の想像ですが雪シロが治まるのも4月末から5月になるのでは。何しろ山肌はほとんど雪に覆われており、河原には雪がどっさりとそして水中の石には苔が着いており雪シロで洗われた形跡が全くありません。もしかすると今日のの雪シロが最初なのかもしれません。