Elyse Weinberg/Greasepaint  Smile(1969)
Elyse Weinberg/Greasepaint Smile(1969)

それなりに聴いたつもりだったが次々と紹介される私の知らなかった6、70年代の唄い手達。すべてを聴くのは気力も金銭的にも不可能ですがいくつかは手にし聴いています。SSWやカントリーロックの時代から10数年を経た90年代にデビューした沢山の若いSSWの中で米国のLucinda Williamsは特にお気に入りでした。彼女の代表作でもある「Sweet Old World」を意識したと思われる広島の方が作成された同タイトルのHpは大変参考になりました。最近購入した女性シンガー、Elyse Weinbergの「Gressepaint Smail」というCDがあります。69年にリリースされた作品でプロデューサーがDavid BriggsでNeil Youngが参加していると知り購入しました。耳に飛び込んできたのはLucinda?、間違えたかなと思う程に声も作風も似ていました。考えてみるとLucindaがElyseにそっくりだったのです。若きNeilのギターも含めお気に入りの一枚です。

Alex Richman/Salty(1972)
Alex Richman/Salty(1972)

続いてもう一枚はAlex Richmanの「Salty」でした。こちらはまるでCarole Kingでした。彼女も同じくキーボード奏者です。LAスワンプの名盤が一枚プラスされました。JesseDavisのギターが聴けたのも喜びでした。 (2015/10/5)

 

American Flyer(1976)
American Flyer(1976)

Eric Kazの声で ようやく聴くことができると喜んで購入したアルバムでしたが残念ながら違っていました。唄っていたのはCraig Fullerでした。結局来日し目の前で唄ってくれるまで聴けなかったのです。その曲は「Love Has No Pride」です。沢山のミュージシャンに早くから取り上げられていましたがEric Kaz本人のがありませんでした。初めてこの曲を聴いたのが誰のバージョンだったのかはっきりしませんが私の手元にはこの曲を含んだ5枚のアルバムがあります。Libby Titusは共作者(おそらく歌詞を)です。ちなみに私の一番の好みはBonnie Raittバージョンです。続いてRita CoolidgeでバックのサウンドをLindaのものと入れ替えてくれたらとなどと思ったのでした。年齢と伴に少しAORよりになって来た私はAmerican Flyerの2枚とCraig FullerとのアルバムからEric Kazの曲と共作曲だけを抜粋して聴いてみました。初期には無かったゆったり感が和ませてくれます。何となくCraig Fullerとコンビを組んだ気持ちがわかったような気がします

Dave Loggins/Personal Belongings(1971)
Dave Loggins/Personal Belongings(1971)

ゴルフをやった事がありませんし夢中になってTV観戦する事も滅多にありません。30年程前、ゴルフ好きな兄の家に遊びに行った時の出来事です。朝からゴルフ番組に夢中になっている兄を見て、何がそんなに面白いのだろうなどと思いながら一緒に見ていたのです。そして番組の最後だったか素敵な唄が流れて来ました。曲は初めて耳にしたのですが独特のメロディとその声は大好きなDave Logginsにそっくりだったのです。でもまさかとも。数年経って「Augasta」という曲名。マスターズという有名なゴルフの大会のテーマソングで作者、唄い手はやはりDave Logginsだった事を知りレコードを探したのですが入手できませんでした。マスターズの主催者がレコードの一般販売を許可しなかったと聞いたような。その後オーストラリアのRavenというレーベルが彼のベスト盤(CD)を出したので期待して購入したのですが残念ながら未収録でした。以降のCD検索でも見かけた事はありません。Dave Logginsに夢中になったのは71年の1stPersonal Belongingsでした。なんといっても親しみやすいメロディは琴線に触れるとでも言うのでしょうか。ややうわずり気味の高い声で微妙にかすれるのも魅力のひとつです。ナッシュビルの超有名人が作り上げたサウンドはさほどカントリー臭くなくシンプルで随所に使われているストリングスも効果的でした。Three Dog Nightがヒットさせた「Pieces Of April」も収められています。買った当初B面ばかり聴いていた2ndApprentice」もナッシュビル産ですが演奏はストリングスを控えめにしややタイトになりヴォーカルも力強くなっています。ヒットした名曲「Please Come Boston」や「Sunset Woman」はこちらのB面でした。その後もナッシュビルでライターとして活躍しながら数枚アルバムを制作しましたが私が手にしたのは77年の「One Way Ticket To Paradise」です。サウンドはエレキギターを前面に出したりしポップさを増しながらも魅力的な曲作りに変わりありませんでした。ユーチューブに「Augasta」を弾き語りで唄う最近?の彼の姿があります。

 

Christopher Kearney/ST(1971)
Christopher Kearney/ST(1971)

遅ればせながらカナダのSSW Christopher KearneySweetwater(1975)を初めて聴きました。現在の私にはすんなり入ってきて気にいってます。そして来月には待ちに待った1stが発売されます。この名盤を私は持っていなかったのですが友人が持っていて度々借りては夢中に。しかし友人が誰かに貸したまま行方不明となりカセットにダヴィングしておかなかった事を後悔しレコード屋を廻ったのですが見つかりませんでした。14、5年前ネット検索でようやく中古盤を見つけ4,000円で購入。しかし残念な事にノイズに混じってB面1曲目2箇所に針飛びがありがっかり。ようやくクリアー音で聴けると思うと本当に嬉しい。その後2ndも入手。カナダには好きな唄い手が沢山いますがスワンプ系となると限られ、その中でも彼の1stは突出した出来栄えです。スワンプ特有の泥臭さを力強く唄う中には米国アーティストには無いカナディアン特有の北の地の冷たい空気があり、ある種のインテリジェンスも感じさせます。オリジナルに加えて英国の渋さの極致を極めたGrease BandLet It Be Goneを取り上げたのも正解。その後2枚のアルバムを出したのですが入手の困難さとサウンドがポップ路線へと変わったとの事から耳にする事がなく年月が過ぎて1981年、既にSSWの時代が去った時期にひょっこり彼の名前を耳にしました。Chinaと男3人のヴォーカルユニットでアルバムを制作したのです。僅かな期待を持って購入したのですが結果は当時流行りのAOR路線で一度針を落としたのみ。前述のSweetwaterを聴いたのを機に2ndのPemmican Stashも聴き直してみるとなかなかの傑作でした。でもChinaにはあまりピンと来ませんでした。2008年に出した久々のソロアルバムを買い逃したのが悔やまれます。(2015.1)

 

今月Ernie Grahamが再発売されるそうです。レコードは当然CDも2枚を既に持っているのですが紙ジャケはないので購入しようかと迷っています。私はマニアックなコレクターではないのだから必要ないのでは。でも英国で一番好きなSSW。何枚持っていてもなどとも。結論は発売日以降に持ち越しに。英国一がErnie Grahamならば米国一はEric Justain Kazかも知れません。彼が来日した時に書いたメモがあったので読み返してみました

Eric Kaz/If Your Lonely
Eric Kaz/If Your Lonely

ようこそEric Justain Kaz様(2002)

 

「Eric Kaz」この名前を聴くと何とも言えぬ感情がこみ上げる。初めて耳にしたのは今から27、8年前の冬だった気がする。高校の冬休みに上京し居候でバイトをしてその日の日当でレコードを一枚購入し渋谷のブラックホークに行き唄を聞いていた頃だった。「If Your Lonely」と名付けられたアルバムはEric Kazが窓辺の長椅子に横たわったモノクロジャケットで彼の唄の持つ極めて日常的な憂鬱と悲しい雰囲気を表していた。初めて聴いた瞬間から金縛り状態だった。サウンドは自身のピアノ、ギター、ハーモニカがメインで他はリズムセクションと控えめなストリングスのシンプルな構成。歌い方は不安定ながらもほのぼのとしたヘタウマタイプ。センチメンタルな旋律にも不必要な感情移入ではなく自身の心の叫びともとれる自然体なものだった。とにかく欲しくて渋谷のヤマハ、上野の蓄晃堂、新宿レコード(Ernie Grahamはここに並んで買った)原宿のメロディハウス等知っている限りレコード屋を廻ったが置いてなかった。友人を介してメロディハウスにオーダーし待つ事に。そして数ヶ月後ようやく手にする事ができた。以来宝物として聴き続けた一枚。僕は運良く手にしたが本国である米国でもプレス枚数が少なく話題にならなかったようで廃盤になり翌年には入手困難な“幻の名盤”となったようだ。それでも数年後日本ではワーナーの名盤復活シリーズで国内盤が発売されて幻から解放された。その後あらゆるもののCD化の波の中でCD化され今では店頭で見かける事ができる。今年に入って懐かしい京都のレコード屋「プー横丁」が彼のアルバムの発売を計画しているという信じられないような事実を知った。しかも72~74年のトラックが中心になるという。未発表のデモ、アウトテイク、ライヴを集めたアルバムはここ最近数知れず出されているが寄せ集め的な要素が拭えぬものもあり滅多には手を出さなかった。しかしEric Kazときたら話が違う。しかも後年のライターとしての時期のトラックとあらば時代を反映しメロウ路線で緊張感の薄れたものも想像されるが今回出されるのは70年代のウッドストック周辺特有のデリカシーとインテリジェンスを備えたものと期待されるのだ。岩魚との再会に加えてもう一つの楽しみを持って春を待つ事ができた。3月末には発売日が6月25日に決定。タイトルは「1000年の悲しみ」でその内容も明らかになり期待は膨らむ一方。とにかくPOOHさんに感謝、感謝。6月に入り指折り数える日々の中でさらに驚きの事実を知る事になった。Ericが来日しコンサートをやるというのだ。スケジュールまで目にしたら疑う余地はない。当然トムス・キャビン(懐かしい)がプロモート。70年代に見たかったなどと贅沢は言わない。今目の前でピアノに向かい唄う姿を拝めるだけで至福。先ずはチケットの手配。

Eric Kaz/1000年の悲しみ
Eric Kaz/1000年の悲しみ

そして7/1「1000年の悲しみ」をめでたく入手した。ピアノに向かい振り向いた顔写真のジャケットはまずまず。早速プレーボタンを押すといきなり重く地を這うようなエレキギターの音が。お、お、何だこれはと戸惑うがEric声が聴こえ特有の旋律にホットする「River Of Tears」。Eric自身のは初めて聴いた。次は唯一最近の録音で名曲「Temptation」をギターの弾き語りで。アタックの強いギターは現役そのもの。次々と馴染みの曲の未発表バージョンが続きEricの世界に吸い込まれて行く。やはり弾き語りに近いシンプルなスタイルに感激しクライマックスはライヴ版「Cry Like A Rainstorm」 ピアノのワンフレーズが終わらぬうちにハーモニカが被さり少し遠くから唄が聴こえてくると完全に70年代に戻ってしまった。こんな素敵な唄に出会えて本当に良かった。Artie TraumのライナーやEric自身のコメントも含め懇切丁寧な作りで素晴らしいアルバムだった。。

トムス・キャビンからチケットの先行予約を完了したとのファクシミリが届いたのも7/1だった。9/5大井町きゅうりあんホール。予約番号A-11はあまり気にかけていなかったが7/8にチケットが届いてびっくり。同封された会場案内で確認すると最前列の中央だったのだ。予約殺到だろうからどんな席でも構わないと思っていた。売れ行きが悪いのだろうか?もうあの時代の人達は唄を離れてしまったんだろうか?単に運が良かったのか。最前列中央か何を着て行こうか、どんな顔をしようか、どうやって涙をこらえようか。

センチメンタルシティ・ロマンスは「雨はいつか上がるもの」と唄っていたが、今の僕は雨が欲しいのだ。秋野菜の種蒔きができないし、渓の岩魚達も心配になる程の日照り続きの日々。そんな中の楽しみは夕暮れ時の晩酌。ビールは酒屋に高く積まれ我が家の冷蔵庫の隙間を狙っているし、唄達は1年に1度くらいは聴いてくれとレコード、CD棚で背筋をピンと伸ばして並んでいる。そんな暑い夏を過ごし9/5がやって来た。経費節約の為高速バスで上京。久し振りの東京。レコード(CD)屋巡り。どこへ行っても人の波でうんざり。早く来すぎて後悔した。渋谷の百軒店を覗くてみたりで何とか時間を潰し大井町に着いたのが6時。ホール近くの焼き鳥屋でビールを飲んだ後ホール前で友人と落ち合い会場へ。「A-11」は確かに最前列中央だった。目の前のステージにはマーチンの生ギター(D18?)とかなり使い込んだグランドピアノ、小さなテーブルに花瓶と水が置かれていた。チラッと後ろを振り返ると若者らしき姿はほとんどなかった。「さよならロックンロール少年、少女」と言って解散し10数年後「さよならロックンロールおじさん、おばさん」と言って再度解散した鈴木慶一の姿もあった。7時ちょうどに主催者の麻田浩がステージに。変わらないなあ~。ここ数年またプロモート業を復活しおじさん、おばさんを喜ばせている。なんでも最近の会場が予算等の都合でライヴハウスを中心に開催したところ客の大半を占めたおじさん、おばさん達から2時間の立ち見は身体にこたえるとのブーイングが相次ぎ今回は何とか椅子席をしたとの事。ありがたい。そしていよいよ「Eric Kaz」ですと紹介しステージを去った。

ステージの左裾からTシャツにジーンズ姿の長身で中年の男が歩いてきた。この顔は紛れもなくEric Kaz。中央(私の目の前)に立つと緊張した表情で「こんばんは」(この後もメモを見ながらいくつかの日本語を)が第一声だった。初めて日本に来たと言いながらギターを手に腰掛ける。チューニングを終え「Temptation」を唄い始めた。本当に待ち望んだ瞬間だった。会場も本人も緊張気味。唄い終わるとすごい拍手、異様に長く続いた。ピアノに向かいワンフレーズでそれと分かる独特の雰囲気が心をくすぐる「Such A Beautiful Feeling」「Angel」、再びギターを手に「Mather Earth」。この曲をTom Rushが取り上げているのを聴き初めてかれの存在を知った。少しリラックスできたのか途中から一緒に唄おうとジェスチャーを交え遠慮がちな合唱となった。そしてピアノに戻った時には完全にペースを掴んだ様子。ここからラストまでピアノで歌い続けた。1曲ごとに取り上げたアーティストを、共作曲は相方を紹介してくれた。夢見心地の時が流れ、どの曲が終わっても盛大で長い拍手が繰り返された。本人も驚きながらも気を良くしたのか時々立ち上がっては花瓶の花をくわえておどけてみたり、ホールをほめたりと。絵の事か或いは絵描きの事かをテーマにした新曲では2コーラス程唄って歌詞を忘れたのかやり直す一幕もあった。素敵な曲で是非本人がレコーディングして欲しい。いよいよ「Cry Like Raintsorm」残念ながらハーモニカはぶら下げていなかったがイントロで大喝采。誰もが待っていた曲。こみ上げるものがあった。もう一曲唄い拍手の中去っていった。当然鳴り止まぬ拍手の中を戻って来た。本人も嬉しそう。2曲目にあの「Love Has Nopried」サビの部分の合唱は何回となく続き最後のソロパートを終えステージを後にするが会場はまだ終わらない。心配だったが出てきてくれた。頭の中が空っぽで何を唄ったらよいか分からないというような事を話ながらメモをめくりながら「American Flyer」というグループをやっていた頃の曲をやろう言いと唄い始めた。淡々と歌い終わり立ち上がって「ありがとう」場内の照明が点灯し本当に終わり。僕等座ったまま出口へ向かう人の列を眺めた。それぞれ満足そうに見える。本当に良かった。サインを待つ人混みをすり抜け大井町から池袋に向かい高速バスに。   

現在はライターとしての活動が主でほとんどステージには立っていなかったと思う。しかし音程も安定していたし良く声も出ていた。かなりのリハーサルを重ねたに違いない。そして今も素晴らしい曲を書いているのだ。ソロ2作の後「American Flyer」に参加したりCraig Fullerとアルバムを制作したが再び彼がメインアクトとし彼が選んだミュージシャンに囲まれ唄うアルバムを作って欲しい。ライターとしての提供曲がヒットし沢山の印税が入ったら。会場に集まった全員の願いと思う。(2002.9.9)

Brenda Patterson
Brenda Patterson

思っていた程に雪が降らなくて助かるなどと思っていたら外は吹雪になってきました。こんな時は温泉が一番です。しかし毎日通う温泉施設に行くとどうしてもトレーニングを優先してしまい馴染みの人達からはカラスだってもう少しのんびりしているなどと言われる始末です。それでもいくらか温まった身体で帰宅し猫達に夕飯をあげ冷え切った部屋でする事はプシュッと缶ビールを。同時に何か熱くなれる唄はと。先ずは「Gimme Shelter」をStonesではなくMerry Claytonで。元気がでます。最近ソウルも含めて女性シンガーをよく聴いてます。中でも脇役として活躍した人達のものです。前述のMerry Claytonの他にもClydie King,Claudia Lennear、そして一番のお気に入りがBrenda Patterson。Don NixのAlabama State Troupers(2005年出されたものではなく当初のオリジナル盤が最近でました)でJeannie Greene(この人のソロも素晴らしいです)と共にシャウトしていた女性です。このソロアルバムには3人のプロデューサーがいますが特にJim Dickinsonの曲にはRy Cooderが参加していて私好みの作品に仕上がっています。その歌声と共に容姿もとても魅力的な4人の女性です。

 

Mud Acres/Music Among Frienda
Mud Acres/Music Among Frienda

もう40年近く前になりますが国鉄が周遊券という乗車券を出していました。国内をいくつかのエリアに分割しそれぞれのエリアを一定期間自由に乗り降りできる便利なものでした。特急券は別途購入が必要でしたが国鉄バスも含まれていました。私は東北6県のエリアを購入し出かけた事がありました。確か1週間か10日位だった気がします。その日暮らしの私は当然宿に泊まるなどというはずなく駅や野宿でした。場所は憶えていませんが外が暗くなった普通列車の中での事です。ほとんど乗客はいませんでした。今夜は何処で寝ようかなどと考えていた時にとてもか細く寂しげな唄が聞こえてきました。言葉もよく聞き取れず民謡だったか童謡だった分かりませんが流行歌ではありませんでした。車内を見渡すと前方の席に4、50代の女性が口ずさんでいました。仕事帰りのようでした。暫く聞いていても私の知らない旋律ばかりでした。そして人気の無い駅に降り立った行きました。Mud Acresに収められているLee Bergのアカペラ曲「Parting Friends」を聴くとついあの列車内の唄と結びつけてしまいます。

Michael Murphy
Michael Murphy

その後私は青森で友人と合流し旅を続けました。下北半島の本州最北端から少し行ったところに安い宿があると聞き、今夜は奮発して布団で寝ようと行ってみました。ユースホステルでした。幸い空きがあり案内されるとそこは私達も最も苦手とした宿でした。寝具の使用法、食事作法、食後の集会で手をたたいての合唱。とても参加できる輩ではなかったのです私達は。翌朝早々に退散。やはり無人駅が一番。岩手の小岩井農場のキャンプ場は誰一人いませんでした。夕暮れ時に聴いたMichael Murpheyの「Wildfire」が耳にこびりついています。カセットもラジオも持ってませんでしたから農場のスピーカーからだったのでしょうか。しかしそんなにタイミング良く流れたはずもないか?

 

Jesse Colin Young/Songbird
Jesse Colin Young/Songbird

少し南下しての仙台駅で寝ていたら酔っ払いに絡まれ危うく????をかけられそうになりました。やはり都市は駄目だ、地方へ行こうと石巻へ。船で金華山へ渡ったものの泊まれそうな場所がなく石巻に引き返し駅前の喫茶・スナックへ。そこで流れていたのがJ.C.Youngの「Songbird」でした。いろんな場所で私の好きな唄に出会える時代だったんですね。

 

Jon Wilcox/Stage Of My Life
Jon Wilcox/Stage Of My Life

一昨日辺りから聞こえ始めた音は徐々にそれらしくなり、昨日はサウンドチェックからリハーサルという感じになって来ました。恒例となった越後丘陵公園のコンサート。数年前、甥に付き合い行った事があったがその時は途中から豪雨で中止でした。そして今日昼前頃からコンサートが始まったようで窓から歓声も聞こえてきました。見たい聴きたいアーティストが居ないというよりも知っているアーティストがいないのです。郷ひろみは知ってますが入場料を払ってまで「アチチ」を聴く気になれません。流水ソバでの昼食後はランニングとエアロビと温泉のいつもの場所に出かけました。風呂上りに一杯、自転車で心地良い風の中を帰宅。暫くコンサートの盛り上がりを聴きていたら雨が、数分後とてつもない豪雨。そのうちにぷっつり音が途絶えました。あれ、中止かな?ステージのミュージシャンも片付けに大わらわでしょう。私は雨が打ち付ける窓の内側でJon Wilcoxを聴き始めました。これは1972年のアルバムです。自作曲の他にJesse Winchesterの「Yankee Lady」も取り上げています。久し振りの2002年に出した「Song Traveler」も素晴らしかったです(ジャケはどうも)。特にJackson Browne作の「Look Into You」は滲みます。

Micheal Dinner/Great Pritender
Micheal Dinner/Great Pritender

何故かCD化されていないのです。ジャケはノーマン・シーフばりで、彫りが深くて端正な顔立ち、スタイル良し、少し鼻にかかりながらも良く通る適度に甘い声、その作品は親しみ易く叙情的なメロディと軽快なロック、製作者はジョン・ボイラン、サウンドはスティール・ギターが全体を包み込む典型的なLA製カントリー・ロックで所々ストリングスが感情を盛り上げてくれる。演奏者も名の通った人達。リンダ何とかという歌姫もコーラス参加。それなのに、それなのに未だにアマゾンで見つけられません。アルバム・タイトルが悪いのでしょうか

James Taylor/Warking Man
James Taylor/Warking Man

所沢に住んでいた頃アパートの近くに喫茶店がありました。そこは階段を10数段登る少し高い場所でした。白い平屋の建物でテラスには白いテーブルが置かれてました。晴れた日曜日の朝に友人とそこに座ってコーヒーを飲むのが楽しみ。暫くして外が暑くなると店内に入って涼むと店内には素敵な唄が流れていました。勝手な思い込みか事実だったのかははっきりしませんがJTだったような。

 

Paul Parrish/Songs
Paul Parrish/Songs

出会ったのは40年以上前の夏でした。渋谷のブラックホークの新譜紹介で。上野の蓄晃堂に注文して手にしたのは数ヵ月後だったと思います。なぜかもうカットアウト盤でした。友人はArlo Guthrieが帰郷を誘いPaul Parrishが東京に留まらせると言ってたような。そんなアルバムがこの夏初めてCD化されるようです

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